1996 IRONMAN HAWAII(3nd time)

 もうひとつのハワイ島

 3度目のハワイ。

 ハワイ島で何が有名かといえば、トライアスロンも有名だが、フィッシング、すなわちビルフィッシュ・トーナメント(カジキマグロ)が(たぶん最も)有名だろう。

レース後フィッシングボート上でカツオを釣る私

 トライアスロンは10月開催で、そのウィークはカイルア・コナの街中がトライアスリートで溢れるが、ビルフィッシュトーナメントの開催される8月は、それよりも(きっとお金のありそうな)参加者とフィッシングボートで溢れかえる(んだろうなぁ〜?)

 珍しく前フリがあるが、じつはこの年、田中氏とフィッシングボートをあらかじめ予約しておいたのだった。
 レースの翌々日、日本に帰国する前日にフィッシングを楽しもうという計画だ。 


 この年は強豪田中氏とコンドミニアム(コナベイ)の部屋をシェアしての参加となった。

 この頃は成田-コナ間の直行便がなかったので、ホノルルで入国し、国内線のハワイアンかアロハに乗り換えてハワイ島に入っていた。

 ハワイ島ではいつものように、レンタカーを借り、スーパーで食材をたくさん買い集めてコンドミニアムにチェックイン。
 まずはビールで乾杯 ^^;) といういつもの手順。

 この年も暑い日が続いた。

 レース2日前には、レンタカーを飛ばしてキラウエア火山に行く。
 しかしキラウエアはスケールがデカイ。チェーン・オブ・クレーター・ロードというその名の通り火山噴火の跡である大小様々なクレーターが何十、何百と点在しているなかを車で移動できる。
 未だに白煙を上げている岩もあり雰囲気がじゅうぶんある。

 途中展望台のような所で車を降り、写真を撮ろうとした....... が、ナント車のキーを閉じこめてドアをロックしてしまった!
 助けを呼ぶしかない。しかし、そうそう車が通るわけではない.....

 しばらくしたら老夫婦の乗った車が。事情を説明し、公園のレインジャーを呼んでくれとお願いする。

 しかし.............
 待てど暮らせど(って、結構長い時間だったような)助けは来ない。
 もう最後の手段、リアのガラスを割ってヒンジ部分のロックを開けようかと、手頃な石を探し手に取った頃、公園のレィンジャーが到着 ^^)

 なんとか、車を壊して保険を使うことなく、無事に帰路につくことができた。


 ここまで、全然トライアスロンの話じゃない。。

 では、ちょっとだけ ^^;) レースの話を。
 この年のバイクも同じキャノンデール26インチアルミ。フロントにZIPPのMID-Vという背の低いカーボンホィール。リアはSPINERGYのホイールを使っていた(ハワイのレースは風が強いため、ディスクホイールは危険とみなされ使用できない)。

 スイムはやや左手の船側に位置どった。どのみち遅いので、真ん中よりちょっと前くらいのポジション。それでも途中どんどん抜かれるんだろうな........
 号砲とともにスタート。そして....いつもの通り.....
1時間12分もかけて、ようやく上陸

 この年も使い捨てカメラをハンドル(DH)バーに付けたバッグに忍ばせていた。
 毎年夏すぎは比較的忙しいため、練習はできていない。
 いつものようにマイペーススタート。

 相変わらず回りは速いが、途中写真を撮ったりしながら ^^;) マイペースで進む。

 Hawiの折り返しをすぎ、下りになると体重のある外人にガンガンと抜かれ始める。
 ヤツらはどれくらいで走っているのだろうか?.... と考え、ちょっとだけペースを上げてみる。
 ううむ、そこそこ速い。
 なにオレだって本気を出せば.....

 そのうち何故か追撃モードとなり、ギアをアウター×トップに放り込んで、ガシガシとペダルを回し始めてしまった。

 まあその気になったのだから仕方ない......

 そのままバイクフィニッシュまで走ることにした。

 150kmをすぎ、カイルアの街が近づくにつれ、だんだんと疲れが溜まってきた。カイルアの街を過ぎ、アリイドライブを走り、ケアホウの最後の登りって「あまりにキツイ」と思うのは脚の使いすぎか????

 とりあえず5時間40分くらいでコナサーフホテル(バイクフィニッシュ)の駐車場にたどり着いた。

 バイクで脚を使ってしまった分、ランはキツかった。
 まず最初のアップダウンでいきなりパンチを喰らったかたちに....

 そのままアリイドライブの小刻みなアップダウン、そしてカイルアの街からハイウェイに上がるパラニ通りの急な上り坂で、かなりハードヒットされた感あり。

 ハイウェイに上がるとまもなく脚がケイレンしてきた。
 だましだまし走っているが、かなりキツクなってきた。
 途中エイドで脚がケイレンしているんだけど何か無い(I'm just clamping! Do you have something to care?) と聞いてみたところ、なんと「アスピリン!!」が出てきた。
 ケイレン→痛い→痛み止め→アスピリン?

 おそろしい図式である。
 しかし仕方ないので(こんなレースの途中にアスピリンを飲んでよいのだろうか?)1錠だけ飲んで、あきらめてトボトボと走り出す。

 ペースは上がらないので、エナジーラボ内のコースも、ふたたびハイウェイに戻ってからも、テクテクとジョグペースで走る.....

 そしてなんとかパラニ通りを下りきり、カイルアの街をまわりこんでフィニッシュラインに。

 フィニッシュゲートの上の時計は10時間33分。452番(総合順位)を示しているのが見えた。


 レース翌々日、今回の目玉(汗)フィッシングに向かう。
 早朝、ボートクルーがコンドミニアムまで迎えにきてくれる。

 前日に買い込んだビールやパンをクーラーに入れ、午前7時すぎにホノコハエハーバーをスタート。
 船はIllusionというスポーツフィッシング専用の船。

 ハワイ島を出発し、魚探を目安にマウイ沖に向かう。
 しかし結構な揺れがあり、すぐに気持ち悪くなる.................

 2〜3時間すると、少しは気分の悪さが抜けてきて、ビールを飲めるようになってきた。
 海は青く、空も抜けるように青い。先にはマウイ島がかすんで見える。

 船はポイントにほぼ到着したらしく、ロッドを4本流して魚探をたよりに旋回を始める。
 ルアーはイカに似せたビニール製で大小さまざま。大きなもので長さが30cm以上もある。
 これらを付けたルアーを船後方の上下・左右4カ所から流していく。

 どれくら時間がたっただろうか。
 上のデッキでボーっと海を見ていた時、突然「バーン」という音とともに、一本のロッドがきしみ、糸がどんどんと海に引き込まれていく。

海面に姿を現したブルーマリン

 クルーはあわてて残り3本のロッドをしまい込む(絡まないようにするため)。
 緊張が走る。

 この船を予約した田中氏が先にシートに座り、ファイティング開始!
 体全体を使って糸をたぐりよせ、少しずつリールを巻いていく。

 ブルーマリンは右に左に走る。常に正面で対峙できるように、クルーが船を小刻みに左右に振る。そしてリールを巻いていく。

 これを繰り返すこと約40分。
 ついに300ポンドを超えるブルーマリーンを釣り上げたのだ!

 夕方港に戻る船には釣果があったことを示すフラッグが揚げられた。フラッグが掲げられた船のまわりに人が集まってくる。
 どうやらその日釣れたのは我々だけのようだった。

 ブルーマリーンを釣り上げ計量し、記念撮影。
 ビギナーズ・ラック。

 ちょっと忘れられない思い出になった。