Kero's Room
What is triathlon トライアスロンって何?

History1

 昔・むかし(っていったって精々25年くらい前のこと)ハワイはオアフ島での1977年のハナシ。暇をもてあました(かどうかはわからない)男達が「ランニングがスゴイのさ」とか「いいや、水泳の方が大変だー」などと、きっとバーかそこいらで議論していたようです。

 それもオアフ島には「ワイキキ・ラフウォータースイム」、「Around The Island Bike Race」という自転車の大会、そして皆さんお馴染みの「ホノルルマラソン」があったためです。

 そして議論のあげく、アメリカ海軍に勤めるジョン・コリンズおじさんのかけ声のもと「んじゃあ、みんなまとめてやっちゃっおう」というハナシになったらしく、 ほんとにまとめてやってしまったのです。

 1978年の2月、距離はそれぞれの3大会の距離そのまま、2.4マイルの水泳(約3.9km)、自転車は112マイル(約180km=これは東京〜静岡くらいの距離)、そして26.2マイルのランニング(ご存じ約42.2km)。

 このクレイジーなイベントこそがハワイのアイアンマン大会の発祥であり、なんと15人も参加したそうで。

 そしてその完走者はアイアンマンと讃えられ、鉄でできた人間をモチーフにした完走トロフィーが与えられたのです。
 アイアンマンといっても、もちろんアノ筋肉ムキムキのやつではありません。

 もちろん当時、こんなアホ?なコトをするやつはよっぽどの物好きであったであろうし、総距離226.3kmを泳いで走るなんていうのは、まさに冒険・チャレンジの世界だったのでしょう。

でも水泳・自転車・ランニングの3種目をまとめてやるトライアスロンの原型ともいえる大会は、それより以前にサンディエゴで開催されていたそうです。距離も、種目の順序もちがったそうですが、それでもこの3つをまとめてやると考えるのはスゴイことです。


History2

 最初はオアフ島ホノルルを中心に開かれていたアイアンマン大会も、参加者の増加とホノルルの交通状態などの理由によって、開催場所がハワイ島のコハラコースト(カイルア・コナ)に移されたのです。そりゃ観光地のど真ん中でやるのは、やっぱりナニだったんでしょう。

 そして2月頃開催されていたアイアンマンは10月に移されました。

 10月の満月に一番近い土曜日です。

 ハワイ島は溶岩で覆われた大地です。とくにレースコースとなるはクイーンKと呼ばれるハイウエイには照明がありません。
 夜中までかかる参加者の足もとを、少しでも月明かりで照らすことができれば....
 という理由が洒落ているぢゃないですか!

右はカイルア・コナのメインストリートであるアリイドライブという通りです。大会前に各国の出場選手などがパレードをするアイアンマン・パレードです。
普段は静かなカイルア・コナの街もアイアンマンウイークと、8月のビルフィシュのトーナメントの時はにぎやかになります。

(満月という条件がつくと開催日が10月頭になったり、最終週になったりするのですが、2003年から10月第3週の土曜日に固定されちゃったんですが....)


History3

 第3回大会が全米でTV放映されたことから、一気に認知されるようになりました。もちろんこのアイアンマンの水泳3.9km、自転車180km、ランニング42.2kmという距離だけでなく、さまざまな距離のトライアスロンが発生し、冒険・チャレンジからスポーツへの変革していったのです(たぶん)。

 いろんな距離(ディスタンスと呼ばれます)のトライアスロン大会をカテゴリ分けできますが、独断と偏見で次のようにわけちゃってみます。


ウルトラディスタンス:アイアンマンの距離の3倍とか5倍とかがあります。もちろん1日で終わるわけはないので、3日とか、複数日にわけて、初日は水泳12kmとか(これだけだってスゴイ!)やるようです

アイアンマンディスタンス:通称フル・トライアスロンとも呼ばれるようで、ハワイで開催されたアイアンマンの距離(水泳2.6マイル、自転車112マイル、ラン26.2マイル)が基本になります。これくらいの距離になると、交通事情等もあり大会開催も大変です。2003年現在、日本国内でこの距離レベルの大会は5つしかありません。

ミドルディスタンス:アイアンマンの距離の半分くらいの大会です。例えば水泳2km、自転車90km、ランニング21kmとか、変則でランニングが16kmになるとか......

ショート:オリンピックディスタンスとも呼ばれ、オリンピックやワールドカップで使用されている、水泳1.5km、自転車40km、ランニング10kmというのがポピュラーです。これについては別途...

スプリント:ショートディスタンスより短いのですから、水泳800m、自転車20km、ラン5kmなどという距離もあり、初心者がとっつきやすくなっています。一方距離が短いために、上級者向けのスプリント大会ではスピードが要求されます。諸外国ではもっと短い距離を設定して、それを複数ラウンド行い、ポイント制にするなど、サーキット的に「見せる」大会も開かれています。


 んで、私がとくに好んで出場しているのはアイアンマンディスタンスです。
水泳があまり得意ではないので、短い距離だと水泳の出遅れを挽回することが難しいから、という噂もあります。
 でも、ほんとうは、自分は長い距離向きだと思いこんでいるからです。

 長い距離を泳いで走ってきて迎えるフィニッシュラインはやっぱりイイものです。
 走っている間は「もうやめたい」なんてよく思うんですが、ゴールするとやっぱり次も走りたくなったりします。
 とくに右の写真にある、ハワイのフィニッシュラインはまた、別格でなんです。


History4

 トライアスロンにもルールがあります。

 まずたいてい、水泳(スイムと呼びます)自転車(バイクと呼びます)ランニング(ランと呼びます)の順番で行われます。きっと最後にスイムをすると、足がつって溺れ死ぬ人が沢山でるからだと.....?思います(ホントか?)
 また「たいてい」と書いたのは、主に南半球で行われているエリート選手対象のサーキット形式の短距離レースだと、あえて順番を入れ替えたりするからです。

 さて、競技の順番という大前提の次に、どんなルールかというと、水泳は自分で泳がなくっちゃいけないし、自転車は自分でこいで、ランニングは自分の足で走り(歩き)ます。当たり前っす。

 もっと面倒なコトをいうと、水泳は浮き輪とかシュノーケルとか足ヒレとか使っちゃいけません(って、当たり前か!)

 ランニングも自分の力で走るなり、疲れ果てて歩くなりすればよいわけで、もちろんバスに乗っちゃいけません。

 この2つの種目は単純なのでわかりやすいんですが、自転車がちょっとヤヤこしい。
 じつは当初トライアスロンは「自分の力だけで完走しなければならない」ということだったので、自転車で他の選手の後ろに着くことが禁止されました。

 これは自転車に乗って後ろにぴったりとついて走ったことがある人でないとわからないかもしれませんが、後ろにつくとほとんどペダルに力を入れなくても進みます。
 たとえば時速35km/hで走っている人の後ろについて走ると、その人の半分程度の力で進んじゃうんです(たぶん)。

 ヨーロッパを中心に行われているツール・ド・フランスなどの自転車のチームレースを見るとわかりますが、チームごとにエースがいて(強い優勝を狙うような選手)そのまわりをアシストが固めて、時には引っ張ってエースの体力を温存させ、最後の最後、勝負の時だけエースが力を出して戦う場面が頻繁に見られます。逆にいえば、それだけ後ろに着くということは、体力の温存になるのです。

 というコトで、この「後ろにつく」ことをドラフティングと呼びますが、ほとんどの大会でドラフティングは禁止されています。とくに一般選手が出場する大会はほとんど禁止です。

 ほとんどと書いたのは、一部エリート選手のみが参加するショート以下の距離の大会では、このドラフティングが許可されています。
 トライアスロン・ワールドカップ(時々NHKのBSで放映されていますね)、オリンピックなどがこの範疇に入ります。
 水泳を上がると、自転車でいくつかの集団ができます。前の集団は逃げようとするし、後ろの集団は、当然前を追っかけます。そして集団のなかで連携して、ペースをつくったりします。


 ドラフティングが禁止されている大会では、前の人にくっつくと反則をとられます。
 これを取り締まるの審判はマーシャルと呼ばれ、オートバイに乗ってコース中を走りまわっています。
例えばアイアンマンの大会の例を簡単にとると、前の選手の自転車から7m離れなければいけません。
 もちろん追い越すのはOKなのですが、前の選手を抜こうとして近づいても、30秒以内に追い越せなければ、また後ろに離れて下がらなければならない、などの決まりがあります。
そしてこの決まりに違反してペナルティを取られると、自転車終了後交番に連行されキップを切られます、というのはまんざらウソではなくて、ペナルティボックスに連行され、そこで5分間停止させられたりしちゃいます。


History5

トライアスロンには自転車が必要です。

 これは通称ロードレーサーと呼ばれている競技用の自転車で、ママチャリとはだいぶ違います。
 なんたって泥よけがない、カゴがない、スタンドがない、ライトがない、スーパーで9800円で売っていない(当たり前かっ)......

 そして一般的なロードレーサーともほんのちょっとだけ違うことは、トライアスロンの自転車パートは個人で走るため(つまりドラフティングによってヒトの後ろにひっつかない)個人タイムトライアル(って180kmも走るタイムトライアルというのもナンですが...)という位置づけにあるのか、DHバーと呼ばれる、角が伸びたようなハンドルバーが使われるようになりました。

 ちょうどスキーのダウンヒルで、選手が腕を伸ばしてストックを前方に突き出し、空気抵抗を低減させて体を安定させるのと同じような格好になるからだそうです。

 これも使ってみるとわかりますが、姿勢が低くなるのでキツクはなりますが(腰痛の原因になるコトもアリ)スピードは出ます。

 とくに右の写真はハワイアイアンマンの自転車コースである通称クイーンKですが、こんな草木もないまっすぐな道を走るときには、大きなメリットとなります。
 ということで皆さん使っているようです。
 ただしブレーキレバーをすぐに握れないので、安全とはいえません。コーナーが続くコースにも適していません。まっすぐな直線が続く道路で真価が発揮されます。

 もちろんドラフティングが許可されているレースでは安全性から、長さとか形状にいろいろ制限が設けられていますが。

 そして自転車の車輪ですが、アルミのリムにスポークを張っただけの通常のホイールはずいぶんと少なくなっています。と言っても、みなさん日常的に練習で使用するホイールは、通常のタイプを使っていますね。

 ただしレースでは、やはり空気抵抗低減のため、カーボンの板状になったもの(ディスクホイール)とか、カーボンの太いスポーク3〜5本から成形してあるコンポジットホイールとか、外周がカーボンで、スポーク本数が減らしてあるものとか、いろいろ使われています(下の写真はディープリムというカーボンリムと本数を減らしたスポークの組み合わせを使っています。)
それに自転車もいろんな形のものがあります。
昔はクロモリ(鉄)のパイプを溶接したフレームが使われていましたが、最近ではより軽量なアルミとかカーボンが使われるようになりました。
 オーソドックスなものから、カーボンとアルミのハイブリッドもあるし、左の写真のようにカーボンで全体が成形されたものもあるし、さまざまです。

 しかしこれ(ホイールも含めた自転車)が実に高いんです(とあいえ、重量は7kgとか8kgとか、ママチャリの半分程度しかなかったりするので、目方売りじゃないんですが)

 トライアスロンは自転車くらいしか機材を使わないので、コル場所はここしかないのも事実です......